永野先生の「子どもの体Q&A」

Q. 成長痛について教えてください。子供が最近、ときどき膝の痛みを訴えます。また、その対処については?

 

 

A. 成長痛とは、医学的には骨端症(こったんしょう)を意味します。骨端症とは“骨の端の症状”を意味します。

 

骨端には骨端軟骨が存在し、骨の成長に大きく関係します。この骨端軟骨にストレスがかかると炎症が起き、痛みが出現します。

 

また、骨端症にはホルモンなどの原因もあるとされますが、ここでは、力学的ストレスが原因で起こる骨端症について説明します。

 

なぜ骨端軟骨にストレスがかかるかですが、ストレスのかかり方には、①圧潰型(圧が繰り返しかかりつぶすようなストレスがかかる)、

 

②剪断型(真っ二つに割るようなストレスがかかる)、③牽引型(引っ張るようなすとれすがかかる)があります。

 

上記の①~③の項目に共通するストレスの原因について当院では、回旋ストレスに対する身体適応能力の低下が障害発生に

 

関与していると考えています。また、当院では治療の考え方として、回旋(捻り)に着目して治療を行っています。

 

特に膝部の痛みで思い浮かべられるのが、③牽引型のOsgood-Schlatter(オスグッド・シュラッター)病です。

 

成長期の男児に多く脛の骨の一番上の方に痛みを出します。一般的に成長が終われば痛みが消失すると

 

言われていますが、適切な治療を行えばすぐに改善が見られます。

 

治療方法としては、まずは、筋肉による牽引で障害を発生させていることが考えられますので、この原因と

 

なっている大腿四頭筋のストレッチをお勧めします。これは前項で紹介したストレッチになりますのでご参照下さい。

 

このストレッチで改善が観られない場合は、バランス能力が原因で障害を助長していることが考えられます。

 

この評価は実際に見てみないことには分かりませんので、出来れば受診をお願いします。

 

また、先ほど述べた回旋ストレスが大きく関与していることが多く、それは、股関節や足関節が原因で障害を誘発して

 

いることが考えられます。このアプローチ方法としても当院ではさせて頂いています。

 

 

Q. サッカーの練習中に足を蹴られて痛みがあります。打撲と思いますが、どうすればいいですか?

 

A.  もうこの質問を頂いてから時間が経過していますので、最近は痛みどうでしょうか?

 

もう解決済みとは思いますが今後のことと思い聞いてください。

 

痛みの場所により危険性は異なりますが、大きな外傷がなく、炎症反応(強い痛み・腫れ・熱感・発赤など)

 

ない場合は様子を見てよいと思います。炎症反応がある場合は、まずは受診を勧めますが、RICE処置にて様子を

 

見ることもあります。簡単に打撲といっても、場所によっては、骨折や靭帯損傷・筋区画症候群などが隠れている場合が

 

ありますので用心は必要と思います。

 

 

 

 

Q. 子供がサッカーをしていますが、他の子供より、動きがぎこちないように思います。なぜでしょうか?

 

A.  身体能力には個人差があります。これは、小さい頃からの運動(身体を使った遊び)の量や遺伝的要因など

 

様々なことが言われています。でも私は、“今からでしょ”と思いますよ!

 

確かに、当院を受診する子供さんの中には、動きそのものがぎこちない子供さんもいます。

 

ですが、楽しくスポーツが出来ていれば必ず運動能力には向上が見られるはずです。とは言いますが、

 

ご心配であればBEEGOサッカースクール身体機能評価の結果から、原因を考えさせて頂きますので宜しくお願いします。

 

 

 

Q.  昔の筋トレはあまりよくないと聞きますが、腕立て伏せや、腹筋などを行わないほうがいいですか?

 

A. 腕立てふせや腹筋など現在でも行わせることはありますが、今どういう目的でどこの筋トレが必要で、

 

どうやるかだと思いますよ。実際に当院では、よくやる腹筋は指導していません。

 

腹の筋肉にも色々あり、その中でもコア系(インナーマッスル)というところへのアプローチを行い、

 

そこから色々な動作に合わせた筋肉の強化練習を行っています。その一つがバランスエクササイズになります。

 

筋トレは悪いものではないと思いますが、そのやり方一つで障害を引き起こすことにもつながります。

 

その例としては、“うさぎとび”です。ご存知の通り、現在ではほとんど行われていません。

 

これは、やり方一つで色々な障害を引き起こします。特に“Knee-in&Toe-out”という動作に

 

なっているものは、見ているだけで痛いです!

 

また、成長期が終了するまではあまり筋トレを重視しない方が良いという医学的文献も散見しますので、

 

その子供さんに適した運動量を考えていくことが重要なのかもしれません。

 

 

 

 

Q.  週1回1時間のサッカーだけで、運動量は十分ですか?他は学校だけです。他の曜日は、習字や学習塾など座っていることがほとんどです。適切な運動量は、どの程度?

 

A. 適切な運動量とは難しいですが、現在の小・中学生の運動量は全体的にかなり少ないと思います。

 

昔は、外で遊ぶことが多く、1日中走り回ったり、山を登ったり、川で泳いだり、放っておけば

 

ずっと動き回っていたと思います。これは、サッカーの試合でいえば数試合分を軽くこなしていたと思います。

 

では、現在の状況の中での適切な運動量ということですが、フィジカル面については、中学生以降くらいに

 

行うことが良いとされていますが、楽しみながら、また、身体の使い方を気をつけながら、アフターメンテナンスを

 

十分に行っていくことが重要になると思います。特にテクニックなどは今の内が一番伸びる時期ですので、

 

楽しみながら行うようにすると伸びてくると思います。

 

運動が出来ない日は、ストレッチだけでもかなりの運動量になりますので、入浴後などに子供さんと一緒に

 

ストレッチをしてみてはいかがでしょうか。